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リフォームの相見積もりを取る前に読んで欲しいブログ

  • 執筆者の写真: Mamiko Takahashi
    Mamiko Takahashi
  • 8月22日
  • 読了時間: 14分

プラスコンフォートの高橋です。

今日の記事は、リフォームの業者選びでどうしても考えざる得ない相見積もりについて、

少しシビアな内容で書いてみたいと思います。

参考になれば嬉しいです。

かなり深い内容だし、業者目線と言われるかもしれませんが、私の目から見て こんなことが普通に行われていてもいいのか?という疑問もあり、出来れば、真のお客様目線で提案、しっかり現場を収める責任感で 頑張っている会社を応援して欲しいという気持ちもあります。 長くなりますが、 気になる方は是非お読みください。



リフォームの相見積もりで知っておくべき 「業界の現実」〜現場から見た本音を伝えます

今日は、これからリフォームの相見積もりを取ろうと考えている方に、 現場で実際に起きていることを包み隠さずお伝えします。

この内容には賛否両論があると思います。 あくまでも個人的な見解ですが、リフォーム業界で心ある仕事を提供したいと 考えている方なら共感していただけるものと思っています。


これからリフォームの見積りを取ろうと考えている方へ

最近、中規模~大規模のリフォームにおいて相見積もりの現状を 直視せざるを得ないことが続きました。 こんなことが蔓延している状況は今に始まったことでもないとわかり、 これはブログに残しておきたいと思いました。

1. リフォームの見積りを3社くらい取った方が 良いという常識について

「相見積もりを取るならお断り」という断固とした姿勢の業者もありますが、 私としてはお客様の判断基準がしっかりしているなら取った方が良いと思っています。

理由は、リフォームにおいては担当者との相性、会社の姿勢がとても大切だと思うからです。 金額はあくまでも目安ということです。

2. どんな会社に見積りを取るのか?  依頼先の絞り込みが大切

同じ規模、特徴の似ている3社を比較するのがベストです。

最初に私が言いたいことは、依頼先がバラバラでは比較できないのでは?ということです。 分かりやすく解説しますね。

依頼先を絞る時に、あなたは多分こんな感じで依頼先を探しているのではないでしょうか?

  • 大手、中堅、地元の工務店

こんな感じで見積を取っても比較は大変困難です。 それぞれの特徴をリアルに感じたいというなら別ですが、できれば、 そこまでは事前に方向性を決めてから依頼先を決めないと混乱するばかりです。

大手、中堅、地元の工務店の特徴をあらかじめ知って、 「自分に合うのはどのタイプ?」と事前調査してからでなければ、 本当の比較は難しいと思います。

料理の例で言うなら

  • フレンチ、イタリアン、和食どれにする?価格は?って感じで比べているのがこの比較

  • 私のおすすめは、イタリアンと決めた上で、シェフの腕・お店の雰囲気・価格を比較するということ

内容が違うということは理解していただけますか?

このように考えていくと、そもそも論として、**大手と地元の工務店を比較する意味があるのか?**ということになります。

大手ハウスメーカー系のリフォームを比較するなら

  • 強みの比較

  • 保証の比較

  • 価格の比較

  • 担当者との相性、スキル、責任感

をすると各社の特徴がよく分かると思います。

それに加えて、営業担当者の仕事の範囲なども確認すると良いかと思います。 売るだけの営業なのか?プランも作成して設計もするのか?現場管理までするのか?

大手であっても会社の方針によって担当者の役割の範囲が全く違いますので、 売るだけの営業はかなり危険を感じます。

売るだけの営業さんは、とてもトークが上手です。 ストーリーを語る、お客様の気持ちを上手に利用して契約に持ち込むことは 天才的な人も多いです。だって、それがお仕事ですから上手くなります。

契約後は、現場の大工さんに任せっきり! 工務店の予算は自社の利益をしっかり取った残りの金額で何とかしてね、 といったスタンスの方も多く、問題が起こりがちです。

でも、ここはさすがに大手、なんとかできちゃうというのが強みなんです。 それでもお客様にとってはどうなのか? 冷静に考えればそれほど良いこともないということは分かりますよね。

ですから、大手を比較する時には:

  • 現場の知識、現場の痛みをちゃんと知っている人なのか?

  • 建築の知識をもって現場を判断し、最適な提案をすることができる人なのか?

  • 受注することだけが仕事だと思っていないか?

大手の特徴

会社として打ち出しているメリットは良いことばかりで魅力的です。 パック商品、大量仕入れによる材料費のコスト、大量発注による職人の日当の調整 などによる価格的な魅力があります。

例えば、定価制、何があっても追加料金なし、大幅値引きなどは大手にしか 恐らくできないことだと思います。 中堅クラスでもフランチャイズ店などは似たような例もあるかもしれません。

標準的な一般受けするようなスタイルのリフォームがこの大手は 得意でありメリットも多いです。 「特にこだわらない、普通の内容で十分、保証がしっかりした大手が安心」 と思う方は大手3社に見積を依頼してみて下さい。

中堅クラスのリフォーム店の比較の場合

これも私の感覚ですが、売上で言えば10億円前後でリフォーム専門店で数店舗あり、 若いデザイナー、営業、コーディネーターが沢山在籍しているような会社さん。 この様な会社が増えていると思います。

住宅業界は新築からリフォームに移行したり、参入する会社がとても多く、 見栄えのする施工例やSNS発信で会社に魅力を伝え、価格もちょっとお安めが多いような気がします。

この様な会社同士を比べるとすれば:

  • 会社の特徴

  • 担当者のスキル、相性、責任感

  • 担当者と設計、現場の関わり方(役割とコミュニケーション)

  • 価格

何より大切なのは、2つ目になるかと思います。 リフォームは新築よりも経験が大切で、担当者は失敗しながら学ぶ ということになると思います。 その場合の責任感、現場に対する愛情のようなものが成否を分けるといってもいいので、 若い営業マンやデザイナーを応援するくらいの気持ちで比較、選択するのが 良いのではないかと感じています。

地元の工務店同士を比較するのであれば

地元の工務店は大変バラエティーに富んでおり、 規模も一人で何もかもやっている個人レベルの会社から数名でやっている会社までありますが、オーナー社長が中心になっている会社がほとんどで、オーナーの考え方、スキル、方針などが大きく影響するのが特徴と言えます。

大手がフランチャイズ的レストラン(高級)なら、 地元の工務店はシェフが自分で厨房を仕切っている個人のレストラン、 中堅はその間くらい...?みたいな感じです(あくまで個人の見解)。

地元の工務店を比較するなら:

  • 会社の方針、特徴(何を売りにしているか)、評判

  • オーナーの価値観、責任感

  • 担当者のスキル、相性、責任感

  • 価格

個人レベルなので、ターゲットや特徴がはっきりしているかどうかは 決め手になるかと思います。

例えば:

  • ファミリー世代をターゲットにした自然素材のリフォーム

  • 女性のお一人様をターゲットにした、寄り添うリフォーム

などなど。

地元の利としては、長くお付き合いできる可能性が高く、 ハウスドクターとして暮らしの安心を得られる。担当者(オーナー)が 転勤、移動などで連絡が取れないといったことが少ないといったことが言えます。

一つ確かに言えることは、 この規模の会社のオーナーは、強くこの仕事を愛している、 こだわりと誇りと使命感を持っているということです。 それは個人的なことなのでかなり幅がありますが、少なくとも10年以上地元で コツコツやっている人は責任感の強い人なのではないでしょうか?

「このシェフの味がとても好き」「ショップ店員がいつも親切」「お店の雰囲気、清潔感がとても良い感じ」そこに魅力を感じられる方は地元の工務店が向いているのかもしれません。

何社か地元の工務店をさがして、見積りを取って比較するのは意味があると思います。

相見積もりを取る時の暗黙のルール

この仕事は受注するのがとても大変な仕事なんです。依頼者の側からのみ考えれば、そんなことは知ったこっちゃない、ということになるでしょう。

でも、そこは依頼される側の立場を思いやる姿勢、相見積もりのルールを守るということが大切ですし、結果として良い担当者との出会いにつながると思います。

相見積もりのルール

  1. あまり沢山の会社に見積依頼をしない

  2. 長く引きずらない

  3. 提案を他社に公開しない

  4. 他社の価格を提示して値引きさせない

  5. 何を比較するのか?しっかりした軸を持っておく

順番に解説していきます。 かなりきわどいお話もあろうかと思いますが、できれば最後までお読みください。

1. あまり沢山の会社に見積依頼をしない

これは、沢山の会社に依頼しても混乱して比較できないということです。

前述でおすすめした通り、大手なのか?中堅なのか?地元の工務店なのか? その特徴をネットで調べるのは簡単です。自分の要望がまとまっているのなら AIに聞いてみるのも一つ参考になるでしょう。

AIへの質問例: 「あなたは住宅リフォーム業界の特徴、リアルな現状を知り尽くしたマーケッターであり、元現場監督です。その立場でアドバイスをお願いします。

私のリフォームの要望はこれこれです。(箇条書きにして、優先順位をつけておく)

大手、中堅、地元の工務店の特徴を踏まえて相見積もりを何処に取るのが適当かアドバイスをして下さい。回答は大手、中堅、地元の工務店のどれかを指示し、その理由を述べて下さい。」

こんな感じで聞いてみると良いと思います(個人的アドバイスです)。

ここまでするのに、自分の考えをかなりまとめる必要があり、それが大変役に立つ重要なことになります。

2. 長く引きずらない

相見積もりというのはお見合いのようなもの。 何人もの人に返事もしないままデートをしたり、食事に行った挙句、やっぱり...と いうのはあまり良くないと感じますよね?

お見合いの経験はないのですが、 最初の見積りを取る時にその会社の姿勢が如実に現れます。 私はそれだけでも十分に判断の基準になると思います。 見積を見れば担当者の性格、責任感、スキルまでもがはっきり出ます。

でも、簡単に見積依頼ができるので、依頼される側がとても疲弊していると感じます。

「このお客様は本気なのか?」 「最初は手ごたえを見る概算(お客様の予算に近いもの)、簡単なプランで様子を見よう」と考える傾向があります。

本気出して見積をするとなると本当に時間や労力がかかり、 大変なので気持ちは本当によく分かります。

私の経験から言えば、予算が500万と聞けば500万、 あるいはそれよりずっと下げた価格で見積りをする会社があります。 なかなか見積りを出さないで他社の金額を探ってからそれより下げた金額で 提示してくる担当者もいます。

反対に、愚直に全力提案、現場判断をしっかりした上で リアルな見積を提示する担当者もいます。 大体そんな真面目は人が損をすることが多いことが現実です。

なぜこんなことになるのか? その理由を考えてみて欲しいのです。お客様側にも非が無いわけではありません

  • お客様の要望はまとまっていない

  • 予算も適当(あるいは言わないことも多い)

  • 断られる確率は高い...

様子を見ようってなりませんか?

見積依頼にあたっては要望書を作っておくこと その上でこんな注釈をつけたら本気出してくれるのではないかと思いますが、 いかがでしょうか?

要望書の例: 「予算は〇〇円~〇〇円で、要望はこれこれ。優先順位はこれ、でも絶対的な条件ではありません。プロの目線で見て考えて提案して下さい。価格だけを比べることはなく、できれば最初の提案で1社に絞り込みたいと思っています。」

最初の提案でというのは、業者の気持ちが入りすぎですが、第一印象は大事ですし、 いつまでも長く天秤にかけるとかけられる方も疲弊したり、 気持ちが冷めてしまうこともあります。 対人間同士であり、業者側もお客様を見ています。

3. 提案を他社に公開しない

リフォームにおいて、現場確認をして提案を作るのは大変重要であり、 経験とスキルがなければ良い提案はできません。

しかし、他人の提案に群がろうとする営業マンがいるのも事実だし、 安易に提案を他社に提示するお客様が多いのも事実です。

よくある会話: 「この会社の提案が気に入ったのですが御社の場合はいくらでできますか?」なんて言ってしまう... 「ちなみにその会社はいくらですか?」

この会話、提示する金額は必ず提案した会社より低い、お客様は喜んで契約する...

真面目な設計者はたまったものではありません。 一体どのくらいの時間と経験を費やしているか? 結果、提案者の意図に沿ったものができると思われますか?

軽自動車の予算でベンツは購入できないのと同じです。 形がないのでわからないというだけで、提案者のベンツはいつの間にか 軽自動車にちょっとオプションを付けた程度になってしまい、 なんとお客様は気づかないということがリフォームではよくあることです。

この場合、被害者は素敵な提案をした会社の担当者であり、 軽自動車をベンツだと思って喜んでいるお客様ということになりますよね。

でも、暮らしていく中でやっぱり違和感を感じていくものなんです。

これは、本当にご理解いただきたいし、 他社の提案を平気で見積する会社や担当者はプライドや責任感に 欠如があると考えた方がいいのではと思います。

私はいつも全力提案を心がけているので、 よくこの可哀そうな提案者になってしまうことがあります。怒りを込めての発信です。

4. 他社の価格を提示して値引きさせない

  1. でかなりお話してしまったのですが、 「他社さんは〇〇円ですが御社はいくら?」って聞いてしまうお客様は多く、 これぞ相見積もりの醍醐味と思っているのではないかと心配になります。

相見積もりで一番大切なのは、価格を比べることではなく、 これからの家作りのパートナーを見つけることです。

どうしても価格比較になってしまいがちですが、 形あるモノの購入と違うのだということを本当に理解してもらいたいと熱望します。

しかし、この思い違いを逆手に取ってくる会社、担当者が沢山いるのも事実です。 形がないのをいいことに何でも言いたい放題、大手になるほど、 巧妙に手慣れた手段を感じることがあります。

実際の事例をお話しします 大手は最後の最後、お客様が「この提案でやりたい!」と確信した場合に大幅値引きで勝負してくる場合があるということです。これは実際に私も経験したことですし、私の友人も経験があり、AIに確認しても事実としてあると言ってました。

実際に経験した実例をお話すると、 800万円を200万円安くできるという話が実際にありました。大手S社のお話です。

(もしかしたら私の見積り価格が適正ではないのか? と疑問も湧いてきて、図面と見積書と内容をしっかりAIに伝えてみると、 これはこの地域の地元工務店の適正な価格であると診断されました。)

それだけ、大手は利幅や利益率を低くしても吸収できる器と 売上重視の体制があるのでしょうが、この営業のかけ方や結局価格に なびいてしまうお客様の姿勢はかなり残念ですね。

小さな地元の工務店の社長の情熱や思いを踏みにじることでもありますので、 この比較と値引き交渉はルール違反だと私は思います。

大手にとっては沢山あるうちの一件ですが、 小さな地元の工務店は会社生命をかけている場合もあります。 同じ土俵で勝負をさせない、特徴を知って正当な評価をしてもらえたらと思います。

価格だけが判断基準となれば、 安さが勝負の会社に相見積もりを取った方が良いのです。

欲張って、軽自動車の値段でベンツを買えた! と思っても、出来上がるのはやっぱり軽自動車、または見せかけだけベンツと いうことになるのです。

5. 何を比較するのか?しっかりした軸を持っておく

まとめの話にもなりますが、 しっかりした軸を持って見積を依頼するという姿勢 事前にある程度方向性を決め、要望をまとめてから見積依頼をするというのが 結論だと思います。

ある程度予算に幅があるのなら、色々な提案を比較するのも良いと思いますが、 軽自動車の予算でベンツを提供してくれる会社を探すような真似をしてもほぼ成功しないか、 軽自動車であることに気付かないまま月日が流れてから何か違和感を感じるという 結果になり、今更、文句の言いようもない...となるのです。

最後に

今回は業者目線の内容であることは認めますが、 リフォームはその特性上、依頼先を決めてから予算に沿ってプロジェクトが 進みますので、無理をしたらその結果に反映されやすいということです。

誰も損してまで仕事をしたいとは思いません。 ちゃんと利益が出ることは良い仕事をするために必要なことです。

リフォーム業界が色々な問題を抱えているのは事実です。 そして、お客様が悩むのは致し方ないことでもあります。

私は、適正価格で無理のない内容で実施することが正解なのだと思います。

形が見えないから欲張ってしまう、 その気持ちに付け込んで仕事を受注しようとする営業マンが沢山いる。 でも、その人たちは特に悪いとは思っていないのではないかと思います。

そんな現状の中で、あなたは一体どの方向性で進んでいこうとするのか? 一度考えてみてもらえたらと思いますし、このブログの内容が参考になれば 頑張って書いた甲斐もあると思います。

長文、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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